〈事業体が患う5大疾病〉と〈SP経営5大方針〉

‣ 事業体の健康診断と疾病を予防・治療する事業体医療の仕組みを構築します。

税理士は税法をその判断の基準に置いています。弁護士の判断基準は六法です。判断基準が明確なので(それでも解釈で見解が分かれますが…)答えも明確です。
経営者の判断基準は何?そして、貴殿は何を基準に経営支援を行っていますか。これをじっくり考えてみませんか?
SP経営協会は、経営の判断基準を『SP(Simple&Profitable)経営』と定義しました。
また、この定義から外れている状態を、事業体としての疾病状態と定義します。
指針無き経営は迷走します。


人間には病気を確認する健康診断と、病気を治療する医療の仕組みがあります。
一方、会社に同様の仕組みはありません。病気になっても気付かず、治療することもできません。そもそも会社の患う病と言う概念すらありません。企業の病と治療法について、多くの経営者に広く問いかけると同時に、事業体に対しても、健康診断と、病気を予防・治療する事業体医療の仕組みを構築したいと考えています。

【 企業が患う5大疾病 】

○一つ目「分散症候群」という疾病の正体は   ➔ 有病率50%
○二つ目「安売り症候群」という疾病の正体は  ➔ 有病率50%
○三つ目「財務無策症候群」という疾病の正体は ➔ 有病率70%
○四つ目「前のめり症候群」という疾病の正体は ➔ 有病率40%
○五つ目「お人好し症候群」という疾病の正体は ➔ 有病率60%

*5大疾病詳細を確認ください。 

【 SP(Simple&Profitable)経営 基本方針 】

■第1条:すべてを単純(Simple)にしてください。
第1項:減らしてください。絞り込んでください。
第2項:自社の強み(ツキ)を探して特化してください。


…経営者は事業の幅を広げ過ぎる傾向にあります。絞ることが重要です。また、会社の仕組みは自然と複雑になりがちです。

単純(Simple)化が必要です。

■第2条:高収益(Profitable)な企業作りを目指してください。
第1項:付加価値の向上を目指してください。
第2項:利益管理を徹底してください。
第3項:コストを抑えてください。
第4項:値決めを再考ください。


…事業は付加価値を求めつづけることでのみ継続できます。値決めは重要な経営判断です。安売りは悪です。

利益を計り、利益を求めてください。また、コストは自然に膨らみます。意識して抑え込んでください。
高収益(Profitable)な企業体作りを強く意識してください。

■第3条:手持ち資金を潤沢(Ample)に維持してください。
第1項:手持ち資金の最大化を図ってください。
 →金利を気にせずに『借りられる時に借りられるだけ借りる。』
第2項:適時・継続的に借入れを行ってください。
 →『貸し手の論理』(借り手の論理ではなく)に沿って資金調達を継続する。
第3項:利益を最大限だしてください。
 →納税を恐れずに利益をだす。自己資本の充実と簡易キャッシュフローの最大化を図る。
第4項:継続的な資金管理を行ってください。
 →精度の高い6カ月~1年先までの資金繰り計画を持ち続ける。
第5項:金融機関へ財務情報を適時提供してください。
 →金融機関との継続的な関係を構築する。


…『お金に困らない経営を目指す』、この方針で臨んでください。

■第4条:変化に対応できる柔軟性(Flexible)のある企業体を維持してください。
第1項:事業を攻め過ぎないでください。
第2項:ビジネスモデルを早期に固め過ぎないでください。
第3項:経営の推移を小まめに把握してください。


…経営者は事業を前に攻め過ぎる傾向にあります。
行き過ぎるデメリットは、遅れるデメリットよりもはるかに大きくなります。少し遅れながら攻めてください。

ビジネスモデルも柔軟に変化させてください。そして、経営状況を常に把握してください。

■第5条:経営判断を明確(Clearly)にしてください。
第1項:経営判断に『甘さ』『ゆるさ』を持ち込まないでください。
第2項:NOといえる経営者になってください。
第3項:数値(目標、結果)管理を最小単位で行ってください。


…人の好さは会社に『甘さ』『ゆるさ』を蔓延させ、会社を破滅に導きます。心に一匹の鬼を持って経営判断を行ってください。

嫌なことに対してもはっきりNOと言える経営者であってください。また、数値管理を最小単位まで落とし込んでください。

経営体が患う5大疾病の一つ目【分散症候群】という疾病の正体は…(有病率50%)

‣ 長時間労働や生産性・収益性の低さの主たる原因です。

■経営体(そもそも世の中)の諸々はすべて、時間の経過とともに複雑な方向に、増える方向に動きます。世の中のベクトルは複雑化・増加であって、単純化・減少ではありません。従って、自然に物が増え、書類が増え、手続きが複雑になり…高コストになります。品揃えが増え、在庫が増え…総花的になります。弱くなります。人は仕事が増え(自らが増やし)…多忙になります。故に、強烈に意識しない限り、時間が経過するごとに会社はややこしくなります。弱くなります。長時間労働や生産性・収益性の低さの主たる原因の一つはこれが原因だと思っています。

■この様に、複雑化・増加のベクトルに巻き込まれ、対応できていないがゆえに生産性・収益性の低さを招いている状況の経営体を『分散症候群』と呼びます。
『分散症候群』の経営体には、以下のような症状が現れます。
1.社内の動きが遅く(悪く)なる。
2.オペレーションのミスが多くなる。
3.経営コストが割高になる。
4.商品、サービスが総花的で特徴がない。
5.頑張っているのに儲からない。
6.新しい商品、サービスを創造できない。
いかがでしょうか?

■病名:『分散症候群』を整理します。

◆商品やサービスの幅を広げ過ぎて、マーケティングが曖昧になる病です。
誰に・何を売るかがぼやけてしまっています。

◆原因
商品の品揃えやサービスの幅を持たないと売れないとの思い込みが原因です。企業は何もないところから始まります。このステージでは品揃えの強化や幅が必要です。しかし、一定のレベルを越えたあたりから、商品の品揃え、サービスの幅、事業領域を絞りながら成長を遂げるべきです。拡大は面を広げることではなく、面を狭めて深堀することです。このあたりが誤解されています。だからこの病気が蔓延するのでしょう。

◆症状
経営資源が分散され、社内のありとあらゆるものが複雑になるため、動きが悪くなります。対応が遅くなり、ミスが多発し、全体にコスト高になります。各商品やサービスの磨きこみも十分でなく、総花的な品揃え、サービスを提供しており、これといった強みもありません。

■『分散症候群』への対応は…止めて・減らして・集中して・尖ることです。これを『単純化(Simple化)』と定義します。

○対策は…
すべてを単純化(Simple化)することです。
1.減らすことです。絞り込むことです。
2.自社の強み(ツキ)を探して特化することです。

経営体が患う5大疾病の二つ目【安売り症候群】という疾病の正体は…(有病率50%)

‣ 価格を売るための道具に使うと「繁盛貧乏」になります。

■「値決め」は経営の要諦です。であるにも関わらず、値決めに掛ける手間暇が少なすぎると思っています。総じて安く付けすぎているとも思っています。間違えた「値決め」が経営に与えるダメージを過小評価してはいけません。
経営者は閑散な状態を嫌います。故に、安すぎる「値決め」をして、貧乏しても繁盛したいと考える傾向があります。「繁盛貧乏」がはびこるのはこのためでしょう。
経営者は楽な道を選びます。苦労して付加価値を積み上げるよりも、価格を低く抑えて価値とバランスしようと考えてしまいます。価格を売るための道具に使ってしまいます。
安売り戦略の大罪は、良いものを創り出そうとする知恵を奪い取ることです。この愚策を長年続けている集団から、新たな商品やサービスを創り出す創造力は生まれません。商品やサービスの価値と価格のバランスは、その価格を下げて市場に合わせるのではなく、その価値を向上させることで調整してください。多くの偉人たちが語る経営の王道です。

■この様に、「値決め」が弱気で利益を出せない経営体、さらに、新しい価値を生み出す創造力を無くしてしまった経営体を『安売り症候群』と呼びます。
『安売り症候群』の経営体には、以下のような症状が現れます。
1.頑張っているのに儲からない。
2.新しい商品、サービスを創造できていない。
3.利益は出なくて良い、と思うことがある。
4.値上げをしたいと思っていてもできない。
5.ぎりぎりの経営をしていると感じる。
いかがでしょうか?

■病名:『安売り症候群』を整理します。

◆値決めに対する姿勢が弱気で、利益管理も曖昧になる病です。

◆原因
安くないと売れないとの思い込みが原因です。良いものには相応の値段を(それなりのものはそれなりの値段を)付けてください。良いものを安く売る必要はありません。原価が上がれば価格を見直す、この当たり前の企業行動を取らなければ、利益がどんどん減ります。利益が薄くなればなるほど、良いものを作ろうとする知恵や創造力を失います。最後は、薄利は善、利益は悪の心境に陥ります。こうなると末期です。

◆症状   
二つのレベルに分かれます。繁盛貧乏のレベルが第一段階です。このレベルは頑張っているのに値決めを間違えていて儲からない状況です。この段階では価格の見直しを行えば容易に治癒できます。第一のレベルを続けていると、頑張っても儲からないと思い込み、頑張る意欲、より良いものを創造しようとする力を失くしてしまいます。最後には、儲からない自分を正当化するために、儲けは悪、儲からないことが善、ビジネスそのものを否定するようになります。

■『安売り症候群』への対応は…「繁盛貧乏」から抜け出すことです。『高収益化(Profitable化)』と定義します。

○対策は…高収益(Profitable)を目指す、ここから始めてください。
・値決めを再考ください。値上げを検討してください。
・付加価値の向上を目指してください。
・利益管理を徹底してください。
・コストを抑えてください。

経営体が患う5大疾病の三つ目【財務無策症候群】という疾病の正体は…(有病率70%)

‣ 財務戦略がないために、お金に苦労する経営体に甘んじる病です。

■創業者~中小企業まで、その過半は財務機能を有していません。また、間違えた考え方を鵜呑みにしておられる経営者も少なくありません。

○資金調達のための与信力が低いにもかかわらず、資金のダムを作って備えようとしません。
○(日傘しかない)金融機関に、資金が不足した時に融資を受けに(雨傘を借りに)行こうと考えています。
○利益は納税額だけではなく、今後の資金調達力を決めることになる、これを理解せず、目先の過度な節税を目指します。
※借入れ(融資)可能額は、簡易キャッシュフロー(税引き後利益+減価償却費)を基準にその概算が判定されます。
これらの財務無知から来る財務無策は、『お金に苦労する経営』という結果を招くことになります。

■この様に、財務に対する備えが希薄、または、間違えた考えを持っている経営体を『財務無策症候群』と呼びます。

『財務無策症候群』の経営体には、以下のような症状が現れます。
1.金融機関との継続的な関係を築けていない。必要な時のみ頼る。
2.資金繰りに苦労をしても、借入れは少ない方がよいと考えている。
3.資金繰りの余裕が少ない。
4.支払金利に(過度に)敏感である。
□5.継続的に資金繰りを管理する仕組みを持ち合わせていない。
6.そもそも『財務』の概念を知らない。
いかがでしょうか?

■病名:『財務無策症候群』を整理します。

◆財務戦略がないために、お金に苦労する経営体に甘んじる病です。

◆原因
財務無知、または、財務無策が原因です。

◆症状   
手持ち資金が極小であっても、資金繰りに苦労しても、とにかく借入れを減らして(行わずに)経営を続けようとします。また、貸し手である金融機関の都合を理解できず、自社の都合、必要な時に必要な金額だけ貸して欲しいとの借り手の都合で行動します。少しでも歯車が狂えば、途端に危機的な状況に陥ってしまいます。早期の治療が必要です。

■『財務無策症候群』への対応は、財務の機能を持つことです。中堅以上の企業には、必ずこの機能があります。

○対策
・金利を気にせずに『借りられる時に借りられるだけ借りる。』
・『貸し手の論理』(借り手の論理ではなく)に沿って資金調達を継続する。
・納税を恐れずに利益をだす。自己資本の充実と簡易キャッシュフローの最大化を図る。
・精度の高い6カ月~1年先までの資金繰り計画を持ち続ける。
・金融機関との継続的な関係を構築する。

経営体が患う5大疾病の四つ目【前のめり症候群】という疾病の正体は…(有病率40%)

‣ 会社の実力以上に事業を攻めすぎる、組織を大きくし過ぎる病です。

■創業者~中小企業まで、その大半は小資本、過小資本で経営しています。少しのミスが致命傷になります。この実態を謙虚に受け止めて、(資本を積み上げるまでは)出来るだけリスクを取らない経営を行うしか他に方法はありません。
過少資本である現実を無視して、大きく攻め込んでしまう経営者は危険です。
少しばかりうまく行ったから・うまく行きそうだと考えて、安易に人を増やす、事業所を拡大する、事業領域を広げる等々、この判断とタイミングを間違えると命取りになります。
このステージでは、行き過ぎるデメリットは、遅れるデメリットよりもはるかに大きくなります。小資本、過小資本の会社は、少し遅れながら攻めてください。
※攻めるためには余力が必要です。自己資本の充実や財務戦略が重要です。

■この様に、実力以上に攻め込む経営体を『前のめり症候群』と呼びます。
『前のめり症候群』の経営体には、以下のような症状が現れます。
1.ぎりぎりの経営をしていると感じる。
2.毎日が緊張の連続で疲れる。
3.少し売上が落ちるとすぐに経営が厳しくなる。
4.資金繰りに追われている。
5.攻めすぎているかも、と感じることがある。
6.攻めすぎたと反省している。
いかがでしょうか?

■病名:『前のめり症候群』を整理します。

◆会社の実力以上に事業を攻めすぎる、組織を大きくし過ぎる病です。

◆原因
攻めるタイミングが、攻める規模が、自社の資本力・体力に比べて早すぎる、大きすぎることが原因です。また、財務無策や緩慢な経営管理が気付きを遅らせています。

◆症状   
持ち合わせた経営資源のすべてを出し切って、ぎりぎりの経営を行っています。ひとつ判断が狂うと、一挙に経営の根幹が揺らぎかねない状況に陥ります。企業経営においては、どうしてもこのステージを避けられないこともありますが、可能な限り回避すべきです。それを恒常的につづけていると、会社も社長も疲れ果ててしまいます。極めて危険な状況です。早期の治療が必要です。

■『前のめり症候群』への対応は、事業の速度を落とすこと、後退させることで、前のめりの角度を緩やかにすることです。一方、財務戦略を確立することで補うことができます。
また、自己資本の充実や財務戦略をしっかり確立するまでは、出来るだけリスクを取らない経営を行うしか他に方法がありません。

○対策
変化に対応できる柔軟性(Flexible)のある企業体を維持してください。
・事業を攻め過ぎないでください。
・ビジネスモデルを早期に固め過ぎないでください。
・経営の推移を小まめに把握してください。

経営体が患う5大疾病の五つ目【お人好し症候群】という疾病の正体は…(有病率60%)

‣ 判断が緩く、マネージメントが甘くなる病です。

■創業者~中小企業までの経営者は、社長でありかつ現場のリーダーです。大企業の社長とは違います。その指示・命令は、概念的な「フワッとした」曖昧な内容ではなく、明瞭でなければなりません。指示の曖昧な社長は少なくありません。また、頼まれ事に「NO」と言えない(断ることができない。)社長も少なくありません。さらに、従業員に嫌われたくないとの思いからか、その距離を詰め過ぎる社長、嫌ごとや厳しい事を言えない社長も少なくありません。
この様なトップの率いる経営体は、組織自体がすべてにおいて緩く・甘くなっています。

■この様な、緩い・甘い経営体を『お人好し症候群』と呼びます。
『お人好し症候群』の経営体は、以下のような状況です。
1.自分の判断は、どちらかというと甘いと思う。
2.自分の判断は、どちらかというと曖昧だと思う。
3.自分はNOと言いにくい性格だ。
4.自分は自分に甘いようだ。
5.自分は従業員に甘いようだ。
6.従業員は他の従業員に甘いようだ。
7.自分はお人好しだと思う。
いかがでしょうか?

■病名:『お人好し症候群』を整理します。

◆判断が総じて甘く・緩くなる病です。

◆原因
胆力の欠落と人の好さが原因です。胆力は長期間、長時間は継続できません。また、人の好さが災いして、嫌なことを先送りしがちです。胆力の維持できる範囲内で判断する、嫌なこと、厳しいことを臆さずはっきり口に出す、これを意識しないと、甘い・緩い経営になってしまいます。

◆症状   
すべてが緩慢になっています。仲良し倶楽部になっています。早期の治療が必要です。
※企業経営はぴりぴりと張り詰める緊張感の中で行うものです。一つ一つの判断が生死を分け、どちらかというと楽しいことより嫌なこと、厳しいことが多いはずです。

■『お人好し症候群』への対応は…
人の好さは、会社に『甘さ』『緩さ』を蔓延させ、会社を破滅に導きます。心に一匹の鬼を持って経営判断を行ってください。厳しいことを臆さずはっきり口に出す、NOならNOとはっきり言える経営者であってください。また、数値管理を最小単位まで落とし込んでください。数値を判断基準にすると、曖昧さは減少します。

○対策
経営判断を明確に(Clearly)にしてください。
・経営判断に『甘さ』『ゆるさ』を持ち込まないでください。
・NOといえる経営者になってください。
・数値(目標、結果)管理を最小単位で徹底してください。